古茂田公雄・不二展〜自分にしかできないモノを求めて〜
これまでの特別企画展
古茂田公雄・不二展 〜自分にしか、できないモノを求めて〜


このたび、洋画家の故古茂田公雄氏とご長男で写真家の古茂田不二氏の、言わば「古茂田親子展」を開催させていただけることになりました。
古茂田公雄氏は、松山中学校(松山東高校)を卒業後、上京し、美術学校を出られます。そして二科展において最年少で入選を果たすなど、活躍されます。
事情あって、戦後まもなく帰郷し、松山にアトリエを構えられた後は、新たなテーマとして愛媛を題材に多くの風景画を手がけ、また一方、地域の芸術活動の指導的役割をも担うこととなり、それは晩年まで続きました。
ご長男の不二氏からお聞きしますと、「父は何かに付けて新しいモノが好きな人だった。どうすればもっとうまく、微妙に表現できるか、例えば、藤田嗣治のような線を、別の方法で表現できないかなどを研究していたようだ。もしかして私を写真の学校へ行かせてくれたのも、実は、自分の作品造りのための情報とか、応用の技法が知りたかったこともあったのかも知れない。」とのことです。
その想いの真義は判らないまでも、東京時代に創り出した独自の絵画手法を、更に発展させようとしていたのは間違いないことでしょう。環境の変化の中でも、新たなものへの探究心は変わることは無かった、ということが不二氏のお話から理解できます。「面河渓谷」の澄み切った流れの作品などにも、そのことが強く表れているように感じます。
一方、不二氏は写真家として作品を制作し、指導者としてもご活躍中です。
絵画と写真との本質的な違いがどこにあるのかは、よく解らない部分もあるのですが、写真の場合、まさしく一瞬の、あるがままの情景を表すしかないという、ある意味厳しい制作の条件があると思われます。決してとどまることのない時間は、同時に留まることのない情景を意味している訳ですから…。対象に対する作家の感性、思いが、どこで動きとなり、満足できる瞬間に至るのか、ここのところが、制作の重要な部分のように思われます。写真家、古茂田不二氏によって、長い時間の中から切り撮られた、最上の一瞬をお楽しみいただければと思います。また、親子二代に亘って、「自分にしか、できない」モノ(新しさ)を追求してきた愛媛の芸術家の姿を、展示作品を通じてご覧いただければ幸いです。最後になりましたが、この展示会開催のために全面的にご協力いただきました古茂田不二氏、愛媛県美術館をはじめ、貴重な作品をお貸しいただいた皆様ほか関係各位に心からお礼申し上げます。

ミウラート・ヴィレッジ  館長 白石 省三

展示作品紹介
開館時間 :
9:30〜17:00(入場は16:45まで)
休 館 日:
月・火曜日
入 場 料:
一般800円(前売600円)、高大生500円、
小中生300円、未就学児無料
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