捨てていた温水を再利用できる、ボイラ給水加温ユニットVH。

50℃前後の廃温水は、工場の厄介者でした。放熱し温度が下がるのを待つ。低温の水と混ぜ合わせる。使い道がないだけでなく、その排水のために手間やコストがかかってしまうのです。ミウラは、エネルギーを余すところなく活かす「活エネ」を提案しています。着目したのは、廃温水が持つ熱です。そうして試行錯誤を繰り返し、ボイラで磨いた熱と水の技術を使って「ボイラ給水加温ユニットVH」を開発しました。
独自の熱回収システムにより、廃温水の熱を利用しボイラ給水を約75℃まで加温。ボイラの燃料使用量を抑え、そのシステム全体のランニングコストを削減できるのです。もちろん、廃温水を冷却する水の使用量も低減します。清酒や焼酎、リキュールなど、幅広い酒類を製造する中国醸造様には、わずか2~3年で投資回収ができる環境性能をご評価いただきました。

捨てる温水から「お得」だけを拾いだす、ワク沸ク技術。ミウラで、どうぞ。

ボイラとVHを組み合わせた、ミウラの高効率ボイラシステム

中国醸造株式会社 様

中国醸造株式会社 様

穏やかな瀬戸内海に面し、宿場町として栄えた廿日市。この地で約100年前に創業したのが中国醸造株式会社様です。清酒をはじめ、焼酎やみりん、リキュールなど、幅広い酒類を製造しています。「酒づくりを通じ食文化を創造し提供する」を社是とする同社は、世界初の紙容器入りアルコール飲料「はこさけ一代」を開発するなど、伝統の味を大切にしながら世の中の流れを意識した商品造りを心がけています。酒造りに欠かせない蒸気において約20年前からミウラのボイラをご導入いただき、さらに今回ミウラが新開発した「ボイラ給水加温ユニットVH」を採用いただきました。

中国醸造株式会社

設立/1918年 所在地/〒738-8602 広島県廿日市市桜尾1丁目12番1号

中国醸造株式会社様の導入機器一覧

ボイラ関連機器

水処理関連機器

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蒸留工程での熱を有効利用する。その意図からVHを導入。

この方にお話を伺いました 中国醸造株式会社 生産管理部 副部長 田尾友志氏

約100年もの間、事業を継続できた理由は?

中国醸造は1918年に焼酎を造りはじめ、1963年には清酒造りに着手し、今ではみりんやリキュール、ウイスキーなど幅広い酒類を製造、販売しています。酒造は変化が激しい業界です。弊社は伝統で磨きあげた味を守りながらも、常に「世の中が何を求めているか」を追求してきました。たとえば、欧米で牛乳やジュースなどの容器として開発されたばかりの紙パックに着目し、業界で初めて紙容器にお酒を入れた「はこさけ一代」を販売しました。また、広島のお菓子といえば誰もが「もみじ饅頭」を思い浮かべますよね。そこで弊社は「もみじ饅頭がお酒になったらどうなるのか」と考え、商品を開発しました。「ちょっと意外な、食の提案」というスローガンを掲げ、オンリーワンのものづくりに挑戦しています。

ボイラ給水加温ユニットVHを検討したきっかけは?

地球が健康でなければ、水も原料も充分に採取できず高品質なお酒は造れません。だからこそ、弊社は大地の恵みを与えてくれる地球を守る意識から省エネに注力しています。中でも、蒸留工程における熱を有効活用する方法の検討を重ねていたんです。蒸留というのは、アルコール(酒の醪)と水の沸点(アルコールの沸点は約78℃、水の沸点は100℃)の違いを利用して、アルコール類と水・その他の物質を分離する工程です。甲類焼酎は、連続式蒸留機で蒸留を繰り返し行い不純物を取り除き、純度の高いアルコールにしたものです。その改善策を練っていたとき、ミウラからVHの提案がありました。

VHを導入した理由は?

以前からアルコールの蒸気を冷やして液体に戻す際、廃温水を多く排出している認識はありましたが、今までは温水タンクに貯めて処理し排水していました。廃温水の熱を利用してボイラ給水を温められるVHなら、もともと考えていた蒸留工程の熱エネルギーを有効利用できるし、ボイラのランニングコストもCO2排出量も削減できます。弊社の工場から出ている廃温水は、量も温度もVHにちょうど適合していました。廃温水の温度も下げられるし、ボイラシステムの効率も良くなると思いました。もちろん政府の補助金助成も選定理由のひとつです。

導入後の評価は?

まだ導入して1ヵ月ですが、今のところ充分な成果が挙がっています。希釈のための水の使用量だけでなく、特にボイラに使用する燃料使用量において相当な削減ができていますね。予測通りの数字が出ているので、約2~3年で投資回収できる見込みです。

「もみじ饅頭のお酒」をはじめ、清酒や焼酎など幅広い酒類を提供

乙類の焼酎の製造に用いられる単式蒸留機

50℃程度の廃温水を約75℃まで加温しボイラに給水するVH

VHを前に話す、田尾氏とミウラのメンテナンス員

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ボイラと言えばミウラ、という絶対の信頼。

ミウラのボイラの評価は?

約20年前にミウラのボイラを導入しましたが、その蒸気はお酒造りには欠かせません。多くの清酒は1年間貯蔵して商品になりますが、お酒は殺菌しないと白く濁って腐造してしまいます。原因は火落菌(ひおちきん)です。それを防ぐため、蒸気を使って火落菌が死滅する温度に商品を温めてから貯蔵する「火当て」という工程があります。もちろん清酒だけでなく、他のアルコール類の商品にも殺菌工程があるので蒸気は多量に使っています。1年のうち4ヵ月の期間ほど集中してボイラを稼働させるのですが、そのときは24時間の連続運転となります。これまで大きな問題が起きたことはなく、機器の操作性もシンプルですし、ボイラと言ったらミウラだと思っています。

ミウラのメンテナンスの評価は?

私はさまざまな機械や設備を選定し導入してきましたが、広島に営業所があって作業員がすぐに対応できる企業を優先します。アフターメンテナンスの良さを第一に考えるからです。万が一、トラブルが発生したとき、どう対応してくれるのか。人間性はもちろん大切ですが、その人が持っている機械に対する技術や知識が重要です。ミウラのメンテナンス員は何か質問すると必ず正確な答えが返ってきますね。そうしたやり取りをしているので信頼できるし、安心できます。また、導入した機器の部品を30年間保存しているとも聞いています。せっかく導入しても保証期間中になくなってしまうメーカーもありますし、部品の交換をお願いするだけで高額な請求をしてくる企業もありますからね。

今後のミウラへの期待は?

一番はお酒の消費者を増やす方法を考えてほしいです(笑)。それは冗談ですが、今、「飲ミニケーション」の機会が少なくなっているような気がします。普段は話せないようなことを話せる潤滑油としての、お酒が持つ豊かさを感じてもらいたい。できればそのお酒が中国醸造だとうれしいです。私たちもお酒に携わる企業として、料理やシーンに合わせたお酒の選び方提案をしていきたいと考えています。そういう私たちをミウラにもより深く知っていただくことで、ボイラ機器に限らず、その高い技術力を活かした提案をしていただきたいですね。VHにしても、正直、あれほど効率良くできるとは思っていなかったですし、色々な省エネ機器の提案にも期待しています。

蒸留や火当てなど酒造りに不可欠な工程を支える、小型貫流蒸気ボイラ SQ

ボイラ給水を処理する脱酸素装置 DOR

代表的な商品「ダルマ焼酎」のロゴが付いた、甲類の焼酎製造に使われる連続式の蒸留塔

本社内にある直営店。さまざまなお酒の試飲が楽しめる

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コスト削減の強い味方!捨てていた温水を利用するだけで、ボイラシステムの効率をぐっと高められます。

VH導入後のシステム例 ※VH導入後のシステム例に記載している数値は、VHの定格条件に基づくものです。お客様の使用条件によって効果は異なります。

既存のボイラシステムを活かして導入でき、そのランニングコストを約5%削減できる。それがボイラ給水加温ユニットVHの魅力です。今までのボイラ給水の水温を20℃だと仮定しても、VHなら約75℃に加温し、ボイラの燃料使用量を抑えられるのです。その秘密を支えているのが、独自開発の熱回収システム。

ボイラで培った熱と水の技術を駆使し、廃温水の熱を極限までムダなく活用できます。また、ミウラはVHに限らず、他にも未利用の廃温水を蒸気に変えるソリューションをご用意しています。80℃程度の温水なら「スチームリンクHL」、100℃前後の温水なら「廃温水熱利用蒸気発生装置VS-400」がおすすめです。