皆様のご支援のおかげをもちまして、ミウラート・ヴィレッジ(三浦美術館)も一周年を迎えることができました。ご厚情の程、深くお礼申し上げます。
ミウラート・ヴィレッジは、三浦工業株式会社の創業者 故三浦保氏を記念して、昨年4月に開館しました。当館は「三浦」と「芸術」を重ねて『ミウラート』と名づけられた、三浦氏の陶板画芸術と氏のインスピレーションの糧であった、長年の蒐集品等を常設展示しており、三浦氏の茶陶作品の展示はしていませんが、一周年記念企画として、氏が陶板画の創作以前の30年にわたって打ち込んだ茶陶作品を軸に『三浦保遺作展』を開催させて頂きます。
「焼きものの魅力は何かと言われると、私はできてみないとわからないところだと思う。」(『茶陶』より)とは、三浦氏の言葉ですが、人事を尽くして天命を甘受する潔い生き方は、今も、氏を知るすべての人々に勇気を与えています。
物質主義社会のひずみが現れ、世紀末的な思想が蔓延する昨今、ともすれば、なげやりに日々を重ねてしまいがちですが、本来、人と人、人と物との出会いとは、すべて奇跡的な偶然です。三浦氏の作品は、どれも、そんな一期一会のときめきに充ちています。三浦氏が粘土と向き合い、窯の炎から器としての新たな命を与えられ、そしてご所有の方々に愛しんでいただいた歴史を、作品の姿を通して感じて頂けますと幸いです。
展覧会名 | 三浦保遺作展 |
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開催期間 | 1999年4月3日(土)~5月30日(日) |
開館時間 | 9:30~17:00(入館は16:45まで) |
休館日 | 月~金曜日 ※ただし4月3日(土)~4月11日(日)は毎日開館 |
主催 | 三浦工業株式会社 |
共催 | 株式会社ミウラ |
入場料 | 一般500円、大学生以下400円 |