ミウラート・ヴィレッジ（三浦美術館）｜Miurart Village

　寒さが日増しにやわらぎ、春の訪れを感じる時節となりました。春は一年の中でも、おだやかでとても過ごしやすく、心地よい陽気の中で気持ちがやすまります。また一方で、ばねのようにうきうきとはずむ気持ちを感じずにはいられません。
　本展では、「Spring」と題し、収蔵品の中から約50点の作品を展示いたします。
　「Spring」には「春」のみならず、新しい始まりや、生命が生まれ出る力強さを感じさせることから、「突然飛び出す」が原義の言葉で、「ばね」「跳躍」「原動力」「源」「活気」と言う意味も含んでおります。画面にほとばしるリズミカルな色彩を描いたサム・フランシスの「作品」、躍動的なタッチで、燃えるような色彩が印象的な三岸節子の「花」、繊細に描きこまれた画面の中に、妖艶な生命の脈打ちさえも感じさせる智内兄助の「春帰黄泉」、サーカスの軽快なリズムを、弾けるような線と色で描いたフェルナン・レジェの「サーカス」。
　明るく朗らかな季節の中、様々な春の表情を、作品を通して感じていただければ幸いです。