船の製造、貨物の運送
冨貴汽船有限会社 様

「船内用浄水器」導入で
大幅なコスト削減と船内環境を改善

ミウラの「船内用浄水器」は、船員のみなさんの生活環境を改善したいという船主様の声から誕生し、2023年5月の販売開始から多くの船に導入いただいています。
ここではミウラの「船内用浄水器」をどのようなお客様に導入いただき、船内環境にどのような変化があったのか、お客様の声をお届けします。

インタビューにご協力いただいたお客様

熊本県上天草市にて60年以上にわたり内航ケミカルタンカー船主業を営む冨貴汽船有限会社様。代表の尾上幸三様は、先祖代々船会社を営む尾上家の3代目であり、冨貴汽船としては初代。株式会社辰巳商会船主会の会長、熊本地区内航海運協同組合理事・代表取締役を兼任されています。

冨貴汽船有限会社 代表取締役
尾上幸三(おのうえこうぞう)様

ケミカルタンカーとはどのような船ですか?

ケミカルタンカーとは、危険物、化学物質、石油化学製品、食品製品など、様々な種類の液体貨物を輸送する船のことです。
私たちの仕事は、運搬用のケミカルタンカー(船)を造船所で造り、その船を使って傭船者と傭船契約を通じて様々な貨物を指定の場所まで運搬することです。
具体的なタンカーの種類としては、「特殊ケミカルタンカー船※1」と呼ばれ、主に木材をパルプ化する過程(繊維状の材料を作る過程)で発生する「リグニンスルホン酸」という廃液を船で運んでいます。

※1 「特殊ケミカルタンカー船」とは、化学工業や石油化学工場などからの化学製品や液体積載貨物を安全かつ効率的に輸送するために設計されている船のこと
ケミカルタンカー

どのようなときに、やりがいを感じますか?

やはり船主業ですから、船を造ることにやりがいを感じることが多いですね。
たとえば、整った内装や、高性能な装備を付けることができたなど、見た目も機能も良い船を建造できたときは嬉しいです。
当社では、現在までに6隻の船を建造していますが、1隻目「第一冨貴丸」を建造した当時、私は23歳でした。現在は3人の息子が船員として加わり、私と共に船主業に従事してくれています。
はじめて建造した1隻目はもちろんですが、息子たちと一緒に造り上げた6隻目「第十冨貴丸」まで、全ての船に思い出が残っています。

船員の「安全」と「メリハリ」を大切に。

当社の船には、船長、1級航海士、機関長、操機手、甲板手、他1名、合計6名の船員が乗っています。
1回の運航は20時間ほどと長時間ですし、海の上では一歩間違えれば人命にかかわることもありますので、「安全運航第一」を心がけています。
また、船員たちは長時間船の中で共に行動するので、人間関係にも十分気を遣っています。
良好な人間関係を築くためには、船内でのコミュニケーションも大切ですが、オンとオフのメリハリも大事だと私は考えています。そういった点では、私たちの仕事は船に乗っている時間と、陸で過ごす時間とでメリハリをつけやすいと感じます。
私の場合、休日は趣味の家庭菜園を楽しみながらリラックスして過ごしています。 

昔と今、仕事環境の変化は?

尾上家は先祖代々船会社を営んでいますので、私も当然のように先代の姿を見て育ちました。
昔と今とでは、まず船の中の構造が大きく変わり、最新の航海計器や船内設備を導入することで より使いやすく、便利になっていると感じています。
また、昨今の働き方改革により、船員が働きやすい環境へと変化しています。やはり信頼関係が重要な仕事ですから、できるだけ一緒に働く仲間がいきいきと楽しんで仕事ができる環境に今後さらに改善していきたいと考えています。
船員として日々頑張ってくれている息子たちにも、船員たちから信頼を得られる人材に成長してほしいという、親としての期待もありますね。

船内での生活水準向上のため「船内用浄水器」を導入!

船舶業界では、年々「人手不足」が深刻化しています。
この課題を改善する一つの策として挙げられるのが、「労働環境の改善」です。
そこで当社では、船内の生活水準を向上させるために、船内に最新の装備を取り付けるなど、できる限りのことを積極的に取り組んでいます。
2023年5月、愛媛県今治市で開催された国際海事展「バリシップ 2023」に参加し、ミウラさんの「船内用浄水器」と出会いました。ちょうど船内での飲用水の供給に関して改善すべきと考えていたところだったので、製品の説明を聞いて「これだ!」と思いましたね。
「大容量タイプ」と「冷温水タイプ」2種類のラインアップから、当社は6名と船員も少なく、いつでも綺麗な冷水と温水を飲むことができるという点に惹かれ「冷温水タイプ」の浄水器を導入することに決めました。
そして、2023年7月に船内に設置し、使用を開始しました。

実際に導入いただいた「船内用浄水器」

導入前は、船員たちが各々でペットボトルの水を購入し、船内に持ち込んで飲用するという状況でした。
2リットルのペットボトルの水を1日に1本程度飲むと想定した場合、年間の水の購入代は一人あたり数万円。(ペットボトルの購入代金を100円/本と仮定しても、1か月あたり100円×30日=3,000円、1年間だと3,000円×12か月=36,000です!)
年間を通して発生する水の購入代に加えて、飲用済みのペットボトルごみの処理費用も発生していたため、「船内用浄水器」を導入することで、今までかかっていたそれらの費用を削減することができます。
さらに、狭い船内でペットボトルごみのスペースを確保しなければならなかったり、陸揚げの際に手間がかかったりすることを考えると、ペットボトルのごみの総量を減らすことで費用面以外にもメリットがあると感じています。
実際に「船内用浄水器」を使った船員たちからは喜びの声が挙がっており、導入して良かったと心から思っています。

今後のミウラに期待すること

海に関わる仕事をしている私たちは、環境問題やSDGsに関して真剣に取り組む責任があります。
今回当社が導入した「船内用浄水器」は、海洋プラスチックごみの削減という点で、非常にメリットがある製品だと感じます。ミウラさんには船員がより働きやすくなるように、そして持続可能な未来に向けて環境問題に貢献する、そんな素晴らしい製品を今後も造っていただくことを期待しています。

冨貴汽船有限会社 尾上社長、ありがとうございました。
私たちミウラは、これからも省エネルギーと環境保全でお役に立つ製品の開発・製造・販売に取り組んでまいります。
(舶用九州営業課 宇都宮研吾)

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