運転時CO2排出ゼロ、水素燃料の貫流蒸気ボイラをラインナップ
『大阪ソーダグループ 岡山化成株式会社』様より初号機を受注
2017/01/23
ニュースリリース
発行日:2017年1月23日
小型貫流ボイラのトップメーカである三浦工業株式会社(本社 愛媛県松山市 社長 宮内 大介)では、運転時のCO2排出がゼロとなる水素燃料の貫流蒸気ボイラシリーズを新規開発しました。このたび、この水素燃料の貫流蒸気ボイラによるMIシステム(多缶設置システム)を『大阪ソーダグループ 岡山化成株式会社』様より受注し、2017年度初旬に出荷いたします。
水素は燃焼時の生成物が水のみであることから、CO2排出ゼロのクリーンエネルギーとして注目されています。経済産業省は2014年に定めたエネルギー基本計画の中で、水素を新たなエネルギー源として活用する方針を掲げており、水素社会への取り組みを推進しています。水素は様々な1次エネルギーから製造することが可能です。ソーダ工場などでは製品製造における副生ガスとして水素が発生するため※1、この水素をボイラの燃料として使用することで、大幅なCO2削減とボイラ燃料費の低減が可能になります。
ミウラは水素の積極的な利用技術を開発し、省エネルギーかつ環境にやさしい水素社会の実現へ貢献していきたいと考えています。
【製品の主な特長】
本製品は水素専焼(水素100%での燃焼)機種であり、下記の条件ではCO2排出量を年間約1400トン※2、ボイラ燃料費を年間数千万円規模※2で低減できます。また、貫流ボイラであるため取扱資格は不要※3となります。
【水素燃焼の特長】
水素は燃焼時の生成物が水のみであるため、一般的な燃料に比べて排気ガス中の水蒸気量が多くなります。この水蒸気の熱量を回収することでボイラでの熱利用効率をさらに高めることが可能です。水蒸気の熱量を回収する潜熱回収仕様(特注対応)では、低位発熱量ベース※4でのボイラ効率を100%以上に高めることも可能です。
※1 中和や漂白など、基礎工業薬品として幅広く利用される苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)は
塩化ナトリウム水溶液(塩水)の電気分解によって得られ、副生物として塩素と水素が発生します。
※2 以下の条件における試算値となります
水素使用量:400Nm3/h 、稼動時間:6000 hr/年、水素発熱量:10.77 MJ/Nm3 、13A発熱量:40.60 MJ/Nm3
※3 貫流ボイラの取り扱いに必要な資格
簡易ボイラ:不要
小型ボイラ:特別教育の受講
高圧ボイラ(伝熱面積30m2以下):ボイラー取扱技能講習受講
※4 燃料の全熱量(熱量計で計測される熱量)を高位発熱量と呼び、高位発熱量から水蒸気の蒸発潜熱分の
熱量を差し引いた値を低位発熱量と呼びます。ボイラの効率は一般的に低位発熱量で表記されます。
潜熱回収仕様の詳細は別途ご相談ください。
以上
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三浦工業株式会社 ブランド企画室
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